放射能公害被災者に人権の光を 矢ヶ克馬

2019年12月



放射能公害被災者に人権の光を


―原発事故被害を総括するー

全国市民が被災者です。「健康被害は皆無」の嘘を糾弾。
被曝防護の実践と救民の政治を!

つなごう命の会 矢ヶ克馬


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放射能公害被災者に人権の光を (pdf,4ページ,1307KB)


「つなごう命の会」は、原発事故避難者の生活と権利を守る活動をしてきました。「放射能公害被災者に人権の光を」とスローガンしております。
この間、沖縄県の県としての避難者支援を頂くことができてきました。
沖縄県は本年度現在、全都道府県のうちで原発事故避難者を支援し続けている唯一の県です。
これと並行して沖縄医療生協さんグループも医療費無料化などの医療支援を継続してくださっております。  感謝に堪えません。

原発事故をめぐる核戦略とそれを強行する法律無視。
住民犠牲の現状を正しく受け止めければなりません。
①国際的核兵器維持勢力が、核兵器・武力による世界制覇の補助手段である原発維持のため、資本主義の最も残忍な方法で一方的に住民に犠牲を強制することで切り抜けようとしていることです。核戦略の転換「放射線被曝ファシズム」から私たち:世界と日本の住民は自らを守らねばなりません。
②日本では現行法律がないがしろにされ憲法25条の生存権が破壊されました。
放射線被曝被害から住民を守る体制的・法的問題を正しく位置づけなければなりません。
③事故後7年間だけで27万6千人という死亡者の異常増加がありました。出生者の異常減少は27万1千人に上ります。54万7千人の異常人口減少です。これからもなお長期的に被害は継続します。
④しかし、安倍自公内閣は放射能の「健康被害は皆無」だとしています。
⑤日本市民の命が削られています。命と暮らしを守り、人権を守る必要が有ります。
⑥被曝からの防護は原発と核兵器全廃しかありえません。
⑦オリンピックの高汚染地での実施と「おもてなし」も極めて危険です。
⑧私たちは事実を客観的に見る必要があります。
⑨全ての人に放射能健康診断を!署名にご協力ください。
  http://housyanoukenko.3rin.net/
私たちは、ありのままを見て人権を守り抜くたたかいを致しましょう。
特に重要点は:
①放射線被曝を今まで防護してきた世界的指針(国際原子力ロビーの方針)が被曝を強制する方針に逆転させられてしまったこと。
②「原子力緊急事態宣言」により、法律が無視され、年間20mSvが押し付けられたこと。
③フクシマ原発事故以後死亡者の大量増加と出生者の大量減少があること。
事実を認識して自己防護と人道に基づいた放射線防護体制を確立する必要性を訴えます。
(1)チェルノブイリ原発事故の後、国際原子力ロビーの「放射線防護」の考えが「被曝線量を軽減する」から「永久的に汚染された地域に住民を住み続けさせる」に変わり、防護が放棄されました。
(2)それは「チェルノブイリ事故後10年」と銘打った国際原子力機関IAEAの会議で「住民は毎日の放射線リスクを受け入れる用意がある」とされ、「被曝を軽減してきた古典的放射線防護は複雑な社会的問題を解決するためには不十分である。住民が永久的に汚染された地域に住み続けることを前提に、心理学的な状況にも責任を持つ新しい枠組みを作り上げねばならない」とされました。
被曝量軽減を趣旨としてきた「放射線防護体制」が事実上放棄され「高汚染地域に住み続けさせる」という被曝を強制する体制が宣言されたのです。
(3)さらに11年が経過し、2007年の国際放射線防護委員会ICRPの勧告でこの逆転方針が具体化されました。被曝状況という概念が拡大され、今までの「計画被曝状況」に「緊急被曝状況」などが追加されました。今まで公衆に対する防護基準が年間1mSvだったものが、最高100mSvまで被曝させっぱなしにするという基準ができました。吸収線量の名前も新しい「線量レベル」という名称を使い、線量の取り扱いさえ「線量限度」とは全く異なる適用概念にしました。
(4)これがフクシマ原発事故に適用されました。日本の法律は年間1mSvです。日本政府は「原子力緊急事態宣言」を出すことにより20mSvを設定しました。
法律は国民との約束でありますが、緊急事態宣言を出すことにより、いともたやすく約束を20倍の被曝量に変えてしまいました。
法律により守られたてきた人権が削られたのです。
憲法25条の生存権が放射能分野で破壊されたのです。
(5)防護せず住み続けさせるという実施には、汚染地帯の人々の「されました。
(6)チェルノブイリでは事故後5年でチェルノベイリ法ができて住民の本格的被曝軽減保護が始まりましたが、安倍内閣は事故後5年、避難者の最低限の権利保障である住宅保証を打ち切りました。「子ども被災者支援法」が成立しているにもかかわらず、法の精神が完全に骨抜きにされました。
(7)チェルノブイリではありえなかった被害が日本に現れています。チェルノブイリでは5mSv以上では居住が禁止されましたが、日本ではその5mSv以上から20mSvまでの汚染地域に100万単位の人が住み、作物を生産し続けました。食べて応援で全国の人が被曝しました。これはチェルノブイリではありえなかった被曝被害です。
(8)厚労省の人口動態調査を分析すると、2011年以降2017年までの7年間で27万6千人の死亡者の異常増加がありました(図1)。同時に同程度の出生数の異常減少がありました(図2)。死亡者の異常増加と出生数の異常減少の合計は7年の積算で54万7千人に上ります。この異常減少は非常に強い蓋然性をもって「放射能被曝による」ものと判断できます。これだけの被害があることは一切報道されていません。それが日本の特殊状況を強く物語っています。


図1 2011年以降の死亡率の異常増加。 緑色に塗りつぶした部分が異常増加。全国で27万6千人、福島県では1万2千人に上る。これらには地震津波の犠牲者が含まれる。直線部分が少子高齢化による死亡率。



図2 2011年以降の出生者の異常減少。 緑色に塗りつぶした部分が異常減少。2010以前の直線部分が少子高齢化による出生数。

(9)日本の人口急減は非常に深刻なものです。それに加えて異常減少が深刻さを増します。異常な人口減少は7年間で54万7千人に上ります。年々減少する量の4分の3は少子高齢化によるもの、残りの4分の1は事故後の異常減少です。(図3)。


図3 日本の総人口、自然増減および社会増減による人口の年次変化。緑色に塗りつぶした部分は死亡者の異常増加と出生数の異常減少による人口減少。2017年までの累計は55万人になんなんとする。

(10)原発廃止の声が最も強く広がった2012年に「原子力基本法」の改訂がなされました。それは第2条に第2項が付け加えられました。
(基本方針)
第二条は原子力利用は、平和の目的に限り、「民主」自主」「公開」が原則として宣言されたものです。これに第2項が加わり「国際的な基準を踏まえ」という文言が付け加わり、「民主」「自主」がないがしろにされました。それだけでなく「我が国の安全保障に資する」が追加され、原発を核武装のための基礎インフラとして「我が国の安全保障」にかけて絶対放棄しないことを宣言したものです。
(11)IAEAの「心理学的な状況にも責任を持つ」ことは「健康被害は一切無い(安倍首相)」、「100Bq/kg以下は安全」、「風評被害(放射線被曝を言わせない)」、「100mSv以下は健康被害の証拠はない」、等の嘘のキャンペーンに現れています。嘘をついたり、科学の原理を無視することが公的機関(国、福島県など)及びそれをサポートする専門家によって行われたのです。例えば、小児甲状腺がんなどの疾病の患者発生数は発病期においては観察時間(調査期間)に比例しています。国及び福島県はこの単純で厳正な原理を無視して土地汚染量と患者数の誤った統計を取り、「事故とは関係ない」と結論しました。
(12)食品の放射能汚染は今も厳しく、市民は事故防護の必要、オリンピックが危険。

(訴え)全ての人に放射能健診を! 放射能健診100万人署名運動 
下記URLをクリックしてご署名ご協力お願いいたします。

http://housyanoukenko.3rin.net/